Amazonプライムは年会費の元が取れる？損益分岐点と向いてる人

「Amazonプライムって、年会費の元って本当に取れてるのかな？」
「なんとなく入りっぱなしだけど、必要なのかよくわからない…」

こう感じている方、多いと思います。

送料無料やプライムビデオなど便利なイメージはあるものの、
実際にいくら使えば元が取れるのかまでは、なかなか計算していないですよね。

この記事では、2025年時点の会費・送料ルールをもとに、

• 数字ベースで“損益分岐”をざっくり試算しつつ
• 日常の使い方から「向いている人・向いていない人」を整理し
• プライムデーだけ狙うスポット加入という選択肢

までまとめていきます。

Amazonプライムの会費と特典をざっくり整理

まずは「そもそも今いくらなの？」というところから整理しておきます。

会費：月600円 or 年5,900円（日本）

日本のAmazonプライム会費は、2025年時点で以下の通りです。Amazon Japan+2Amazon Japan+2

• 月間プラン：月額 600円（税込）
• 年間プラン：年額 5,900円（税込）
  • 月あたりにすると 約492円 なので、1年以上使う前提なら基本的に「年払いがお得」

学生向けのPrime Studentは半額で…

• 月額 300円（税込）
• 年額 2,950円（税込）

さらに、通常プランは30日間の無料体験、Prime Studentは6か月無料体験が用意されています。

配送系の特典

プライム会員といえば、まずは配送特典ですよね。主な内容はこんな感じです。

• 対象商品の通常配送料が無料
  • 通常会員だと、Amazon発送商品で3,500円未満の注文は460〜500円程度の送料がかかるところを、プライム会員は無料
• お急ぎ便・当日お急ぎ便・日時指定便が無料
  • 通常会員だと、お急ぎ便や当日お急ぎ便は1回510〜650円程度かかる
• 大型商品・一部例外を除き、primeマーク商品は基本「配送オプション込み」で無料

もちろん、マーケットプレイス出品者発送の商品や、一部地域・大型商品など例外もありますが、

と考えてOKです。

エンタメ系の特典（ビデオ・音楽・本・写真など）

配送以外にも、エンタメ特典がセットになっています。

• Prime Video（プライムビデオ）
  • 対象の映画・ドラマ・アニメなどが追加料金なしで見放題
  • Amazonオリジナル作品も豊富
• Amazon Music Prime
  • 対象の音楽がシャッフル再生で聴き放題
  • 通勤・作業用のBGMには十分という人も多い
• Prime Reading
  • 対象のKindle本・雑誌・漫画などが読み放題
  • ライトなビジネス書や雑誌をつまみ読みするのに便利
• Amazon Photos（写真ストレージ）
  • 写真をフル解像度でクラウド保存（実質“無制限”）

このあたりは、利用頻度が人によってかなり違うゾーンなので、後半で「どのくらい使うならお得か？」も掘り下げます。

ショッピング系・その他の特典

さらに、細かい特典もいろいろあります。

• プライム会員限定セール（プライムデー・プライム感謝祭など）の参加権
• 一般ユーザーより早く買える先行タイムセール
• プライム会員限定価格の商品
• Amazon Mastercard利用時のポイント優遇
• ベビー用品向けの「らくらくベビー」（旧Amazonファミリー）特典
• 同居家族2名まで配送特典を共有できる家族会員

「全部使い倒そう！」と思うと大変なので、自分がよく使っているのはどこか？を意識しておくと判断しやすくなります。

送料だけで元を取るには？目安をざっくり計算してみる

次は、もっともわかりやすい「送料だけで元を取れるか？」を数字で見ていきます。

通常会員の送料をざっくり把握する

通常会員（プライム未加入）の場合、2024年以降は以下のようなルールになっています。

• Amazon発送の通常配送
  • 3,500円以上：無料
  • 3,500円未満：本州・四国で460円前後、北海道・九州などは500円前後
• お急ぎ便・当日お急ぎ便・日時指定便
  • 通常会員：1回510〜650円程度
  • プライム会員：無料

なので、ざっくり言うと

• 通常配送：1回 約460〜500円
• お急ぎ便：1回 約510円〜

くらいを目安にしておくと計算しやすいです。

年会費5,900円を送料だけで回収するには？

では、年会費 5,900円 を送料だけで元を取るには、どれくらい使えばいいのでしょうか。

パターン① 通常配送のみの場合

通常配送の送料を、ざっくり1回460円として計算すると…

• 5,900円 ÷ 460円 ≒ 12.8回

→ 年13回以上（ほぼ月1回ペース）、「3,500円未満の注文」を送料を払って行うなら、それだけで年会費の元が取れる計算になります。

パターン② お急ぎ便をよく使う場合

お急ぎ便を、ざっくり1回510円とすると…

• 5,900円 ÷ 510円 ≒ 11.5回

→ 年12回以上（ほぼ月1回）、
お急ぎ便を使うなら、お急ぎ便代だけで年会費分は回収できるイメージです。

「3,500円以上にまとめ買い派」はどう考える？

ここで1つポイントなのが、「送料を払うくらいなら、いつも3,500円以上にまとめて買う派」の方です。

この場合、通常配送の送料はほとんど払っていないので、単純な送料計算だけではプライムのお得度を感じにくいかもしれません。

ただし、こういうケースもよくあります。

• 本当は今すぐ必要な1,000〜2,000円のものがあるけど
  → 3,500円に届かないので「とりあえずカゴに入れて放置」
• 無理やりカゴを3,500円にするために、余計な日用品を追加している

この「まとめ買いのための余計な出費」が多いなら、

プライム会員になって、必要なときに必要な分だけ買う方がトータルでは節約になるという考え方もできます。

エンタメ特典でどれくらい使えば“お得”と言えるか

送料だけでも元が取れる人は多いですが、せっかくならビデオ・音楽・本も「ちょっとしたお得」につなげたいところです。

ここではざっくりとした「感覚値」で考えてみます。

Prime Video（プライムビデオ）

レンタル作品だと、1本あたり300〜500円程度かかることが多いですよね。

• プライムビデオの見放題作品から
  月に2本以上映画やドラマを観る
• それが「レンタルしても観たい内容」と仮定すると…

月600円で2本以上見られれば、レンタル感覚で考えても十分元は取れていると言ってよさそうです。

もちろん実際には、「作品ラインナップが自分の好みと合うかどうか」が一番大事なので、

• 無料体験中に「見たい作品リスト」を作ってみて
• 1か月でどのくらい視聴できるかを試す

というのが一番確実です。

Amazon Prime Music

Amazon Prime Musicは、「ガッツリ音楽を聴き込む」というよりは、

• 通勤・通学中のBGM
• 作業中のながら音楽

にちょうどいい位置づけのサービスです。もし普段から

• YouTubeの広告付き音楽で済ませている
• 音質や曲の選択よりも「とりあえず何か流れていればOK」

というスタイルなら、

「広告なしで、スマホにダウンロードしてオフライン再生できる」だけでも、プライムの付加価値としては悪くありません。逆に、

• 特定のアーティストを追いかけたい
• プレイリストも細かく自分で組みたい

というタイプであれば、PrimeMusicでは物足りず、Unlimited（フル機能）が欲しくなるかもしれません。

Prime Reading（本・雑誌の読み放題）

Prime Readingは、Kindle Unlimitedほど冊数は多くないものの、

• ビジネス書の入門書
• マネー・投資系の入門本
• 雑誌・マンガの一部

など、「ちょっと読んでみたい」くらいの軽めの本が揃っています。

• 月に1〜2冊、Prime Reading対象の本を読めれば
  → 1冊あたりの価格を考えても、十分お得感あり

「買うほどではないけど、気になっていた本」を試し読み感覚でチェックできるのが強みです。

Amazon Photos（写真ストレージ）

特に写真を大量に撮る人には、Amazon Photosの“実質無制限ストレージ”はかなり強力です。

• 家族の写真・子どもの成長記録・旅行写真など
• スマホの容量を空けたいときに、外部ストレージとして使える

他社クラウドストレージだと、50GB〜100GBで月数百円かかることも多いので、「写真バックアップのために、別でクラウドサービスに課金する必要がなくなる」という意味では、こちらも地味に効いてくる特典です。

Amazonプライムに向いている人／やめてもいい人

ここまでの内容を踏まえて、向いている人・やめてもいい人を整理してみます。

こういう人は「入った方がいい」タイプ

① Amazonで月1回以上は何かしら買い物をする人

• 3,500円未満の小さな買い物が多い
• 日用品・消耗品をAmazonで買うことが多い

このタイプは、送料だけで年会費を回収できる可能性が高いです。

さらに、

• お急ぎ便・日時指定便をよく使う
• セールやキャンペーンに合わせてちょこちょこ買う

なら、なおさらプライム向き。

② 「欲しいと思ったときにすぐ欲しい」タイプ

• 仕事道具・ガジェット・書籍などを、思い立ったときにすぐ注文する
• 明日すぐ必要なものをAmazonで調達することが多い

こういう人にとっては、「とりあえずAmazonで頼めば、送料を気にせずすぐ届く」という安心感が、かなり大きなメリットになります。

③ プライムビデオを“メインの動画サービス”として使える人

• テレビ代わりに、日常的にプライムビデオを観ている
• 子どもがアニメをよく観る
• Amazonオリジナル作品が好き

このタイプは、動画サブスク代がそのままプライム会費に含まれているようなイメージなので、

• 送料＋ビデオの2本柱で、体感的にも「安い」と感じやすいです。

④ 写真をたくさん撮る＆バックアップを気にする人

• 子育て中で写真・動画の量がすごい
• iPhone／Androidのストレージがすぐいっぱいになる

こうした人にとって、Photosのクラウド保存は「別の有料ストレージ代が不要になる」メリットがあります。

クラウドストレージを別契約するつもりなら、プライムにまとめてしまうのもありです。

⑤ 学生（Prime Student対象）の人

Prime Studentは、

• 月額 300円／年額 2,950円で
• 通常のプライムとほぼ同等特典＋学生向けの追加特典

となっているので、コスパ的にはほぼチート級です。大学・専門学校・高専生など、対象の方はぜひ一度は試してみていいと思います。

こういう人は「やめてもいいかも」タイプ

① Amazonでの買い物が年数回レベルの人

• 年に数回しかAmazonを使わない
• 使うとしても3,500円以上のまとめ買いが多い

この場合は、年会費5,900円を“送料だけ”で回収するのは難しいことが多いです。

たまにしか使わないなら、必要なタイミングだけ月額プランに入る or 無料体験を活用する方が合理的です。

② 動画・音楽・電子書籍は別サービスをメインで使っている人

• すでに他の動画サブスクを契約していて、プライムビデオはほぼ見ない
• 音楽もSpotifyやApple Musicをメインで使っている
• 電子書籍も別のサービスで買っている

エンタメ特典をほとんど使わないなら、プライムの価値はほぼ「配送特典のみ」になります。

そのうえで

• Amazonの利用頻度もそこまで高くない

のであれば、いったん解約して、「プライムデーだけスポット加入」という使い方も検討の余地ありです。

③ そもそもネット通販をあまり使わない人

• 普段の買い物は、ほぼ実店舗で済んでいる
• ネット通販自体が年に数回程度

この場合、プライムだけでなく、他のEC系有料会員も見直し対象かもしれません。

「とりあえず何となく入りっぱなし」のサブスクを一度棚卸ししてみると、毎月の固定費がけっこうスッキリします。

プライムデーだけ狙う“スポット加入”という選択肢

最後に、最近よく聞くのが

という使い方です。

結論から言うと、ちゃんと管理できるなら“アリ”です。

年間を通してプライムを使わないなら「セール月だけ加入」

• 年間を通してAmazonをほとんど使わない
• でもプライムデーやプライム感謝祭など、年1〜2回の大型セールだけは参加したい

という人は、

• セールの直前に月間プラン（600円）で加入
• セール期間中に、まとめ買い＋プライムビデオなども一気に楽しむ
• セールが終わったら更新前に解約

という“スポット加入”がコスパ的には最適解になりやすいです。

無料体験＋スポット加入の組み合わせもあり

初回であれば、

• まず30日間の無料体験で
  • セール参加
  • 配送特典
  • ビデオ・音楽・本

を一通り試してみる。そのうえで、

• 「これは普段から使いそう」と感じたら 年間プランへ移行
• 「セールのときだけで十分」と感じたら 解約→次回のセールで月額スポット加入

という流れにするのが、いちばん失敗が少ないパターンです。

まとめ：数字＋自分の使い方で「元が取れているか」判断しよう

最後に、この記事のポイントをまとめます。

• 日本のAmazonプライムは
  • 月額600円／年額5,900円
  • 学生はその半額（Prime Student）
    
• 通常会員の送料は
  • 3,500円未満の注文で 460〜500円程度
  • お急ぎ便は 1回510〜650円程度
    → 年13回以上の小口注文 or 年12回以上のお急ぎ便利用なら、送料だけで年会費の元が取れるライン
    
• エンタメ特典も含めて考えると
  • 月2本以上プライムビデオを観る
  • 月に数冊Prime Readingで本を読む
  • 写真バックアップにPhotosを使う
    といった使い方ができれば、体感的なお得度はかなり高い
    
• 向いているのは
  • Amazonを月1回以上使う人
  • 欲しいものをすぐ届けてほしい人
  • プライムビデオを日常的に観る人
  • 学生（Prime Student対象）の人
    
• 年に数回しかAmazonを使わない人や、
  エンタメ特典をほとんど使わない人は
  → 「プライムデーだけスポット加入」＋その他のサブスク見直しも選択肢

「元が取れているかどうか」は、“金額”だけでなく“ストレスのなさ”も含めて判断するのが大事だと思っています。

• 送料を気にせず小まめに注文できる安心感
• 明日必要なものをすぐ届けてもらえる便利さ
• なんとなく夜にプライムビデオを流してリラックスできる時間

こうした“目に見えない価値”も含めて、自分にとってプライムは「必要な固定費」か、「一度手放してもいい贅沢品」かを考えてみてください。

もしよければ、このあと

• 「自分の去年1年間のAmazon利用履歴」
• 「プライムビデオを何本くらい観ているか」

などをざっくり洗い出してみれば、より具体的に「やめる／続ける／スポット加入に切り替える」の判断がしやすくなるはずです。